平和祈念式典
広島に行って来た。
原爆の日に合わせて行ったので、もちろんこれの参加が目的だったりする。
出発する前は、なかなか、気が重かったりしたものだけれど、
(自分は楽しい旅行がしたかったので…)
広島は、この原爆の記念日に合わせて、様々なイベントが行われ、
戦没者、被爆死没者を悼み、原爆の非兵器化を訴えていた。
多分、この日に、広島にいるのと、東京にいるのとでは
自分の感情にかなりの温度差があったことだろう。
だから、きっと行ったことはよかったのだろうと思う。
今年で68年目を迎える原爆の日。
平和記念公園には約5万人の人たちが国内外から集まってきた。
当時を記憶している人たちは年々減少してきている。
記憶を風化させまいと、年老いた被爆者たちが、
辛く苦しい思い出を、絵にしたり、文章にしたり、
語り部として活動している。
まだ幼い子供たちは、それを受け継ぐ。
忘れてはならない。そして、二度と同じ過ちを起こさぬよう。
8時15分。平和の鐘がなると、それまで鳴いていた蝉時雨が一瞬止まり、
(実際には鳴いていたんだろうけれど)
そこにいるすべての生き物が黙祷を捧げていた。
私は、それがとても敬虔な状態であることで気持ちがふわりと浮くような錯覚に捉われる。
鐘の音が終わると、蝉しぐれはまた一斉に、その前よりずっと大きな鳴き声で、
一緒に祈りを捧げているような感じがしたよ。
その日の夕方、あちこちで祈りを捧げ、最後に世界の平和と未来への平和に願いを
灯籠に書き、元安川に流した。
数千の小さな灯りは、複数の行列をなし静かに見送られる。
そしてドームの周りは、キャンドルが並び、子供たちが平和を誓っていたよ。